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【性器ヘルペスについて】一生再発する性器ヘルペス⁉徹底解説!治療法はこれ!

こんにちは!現役看護師のなおです!
(一般婦人科から不妊治療、美容まであるレディースクリニックに勤務)

今回はヘルペスについて解説させていただきます。よかったらぜひ最後まで読んでみて下さいね^^

この記事では

  • ヘルペスとはどういう病気なのか?
  • どういった症状があるのか?

という疑問に対して、本当に正しい情報を解説していきます。

看護師なお
現役看護師のなおが解説します!

性病についていろんな情報が飛び交っているので、どれが本当のかわからず混乱しているのではないかと思います。私が書く記事では看護師としての知識とリアルな現場からの情報を元に発信していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

皆さんはヘルペスウイルスってご存知ですか?

ヘルペスと言えば口唇ヘルペスや性器ヘルペスなんかが思い浮かぶかも知れないですね。一般的に性器ヘルペスと言われるものは、性行為で感染する感染症としてとても有名なものです。外来をしていても、意外と性器ヘルペスの方って多かったりします。

という事で”性器ヘルペス”についてお話をしていきたいと思います。

目次

性器ヘルペスとは?

ヘルペスとは、ヘルペスウィルスの感染によって性器に浅い潰瘍性や水疱性病変を形成する疾患を指します。ヘルペスは口唇にできる場合は「口唇ヘルペス」、性器にできる場合は「性器ヘルペス」と言われています。感染源・感染経路は性器の表面、皮膚、ただれや、ウイルスを含む体液が付着したものが触れた場合に感染します。

ヘルペスウイルスは、口唇ヘルペスや性器ヘルペスを起こす単純ヘルペスウイルスと言われるもの以外にもたくさんの種類があります。例えば、水疱瘡や帯状疱疹を起こす水痘帯状疱疹ウイルス=HHV3になります。最近では、実は鬱病にもヘルペスウイルス6型が関連しているのではないか?という報告も出されていたりします。今回は性感染症、性行為でうつる感染症として知られている性器ヘルペスについてお話していきます。

性器ヘルペスに感染したらどうなるの?

感染したら一生排除されない

性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルス1型、もしくは2型の感染によって発症します。
ヘルペスウイルスは性的な接触で性器の粘膜のところに感染した場合、感染した所でウイルスがどんどん増殖していきます。続いて知覚神経という部分を辿って仙髄神経節というところで潜伏感染すると言われています。体の中に潜んでいて免疫が弱った時なんかにまた暴れ出すということですね。潜伏感染したヘルペスウイルスはちょっと体調を崩していたり、ストレスなんかで免疫が弱っている時に時々活性化します。このウイルスの厄介な所は、一度感染して潜伏しているヘルペスウイルスは一生排除されないところです。一回罹ってしまったら、ウイルスと共生していることになります。

再発頻度について

ただ、この再発頻度についてはヘルペスの型によってちょっと違いがあると言われています。
以前は、口唇ヘルペスが単純ヘルペスの1型、性器ヘルペスが単純ヘルペスの2型の感染が多いと言われてましたが、現在で必ずしもそういう訳ではなくなっています。オーラルセックス等が一般化していることから単純ヘルペス1型による性器ヘルペスも増えているということです。ちなみに再発頻度ですが、単純ヘルペスウイルス1型は初感染してから1年以内に1回くらいしか再発せず、再発の頻度は20%前後と言われています。これに比べて単純ヘルペスウイルスの2型は、1年間に4~6回くらい再発して再発頻度も90%以上とも言われています。もし、2型に罹ってしまったらかなりの頻度で再発してしまいます。

性器ヘルペスの症状は?

さて、このヘルペスウイルスどのくらい多いのか?というと女性では性行為で感染する感染症の中で性器クラミジア感染症に次いで多いと言われています。ヘルペスウイルスで典型的な経過を詳しくご紹介していくと、「外部に何か出来物ができて痛みが出てきた」「歩く時も座る時も痛みを感じる」「排尿の時にしみるような痛みを感じる」という方が多いです。ヘルペスの出来物ができている場所によっては痛みで排尿が全然出なくなるっていう人もいらっしゃいます。そういった方の場合はカテーテルという管を入れて尿を出したり、場合によっては入院治療も必要になることがあります。出来物の痛みと共にこの鼠蹊部のリンパ節が腫れてきてしこりを感じる方もいらっしゃいます。女性の場合は初めての感染の時は外側で見える出来物だけでなく、膣の中であったり、子宮の出口の辺りに潰瘍と言って皮膚がえぐれたような状態になっている方もいらっしゃいます。

再発時の症状は?

性器やお尻、太ももに潰瘍や水疱ができる

さて、性器ヘルペスの再発ですが、性器やお尻、太もも等に小さい潰瘍や水疱の病変が出てくることが多いです。初発に比べると症状は軽いと言われています。何度か再発を繰り返している場合は前兆を感じたり、ちょっと水疱が出来たところで気付く事が多いです。1年に6回以上、つまりは2ヶ月に1回以上再発を繰り返す場合には再発抑制療法と言って、毎日抗ウイルス薬を服用するっていう治療法もあります。再発頻度が高い方の場合は婦人科でご相談下さい。実際に皮膚の症状が出ている所にヘルペスウイルスが排出されていますので、病変がある場合にはこれを採ってくることで調べることができます。15分程度で判定できる迅速キットもあります。ただ、迅速キットでは必ずしも陽性にならない事もありますので典型的な症状から診断して、見た目の診断でヘルペス治療を開始するって場合も多いです。

ヘルペスの治療法

治療は抗ウイルス薬を内服する方法をとります。日本では、口唇ヘルペスに対して軟膏を塗る事もあるように性器ヘルペスにも軟膏を塗ることもありますが、基本的には軟膏だけでは完全にウイルスを抑制できませんので原則は内服っていう形での治療になります。できるだけ早い段階で十分な量の抗ウイルス薬を使うのが大切になります。性器に病変がある時には、コンドームを使用していないセクシャルコンタクトによってパートナーにウイルスを感染させてしまいます。でも、無症候でも感染源となり得ることが知られていますのでパートナーにはコンドームなどの予防策が勧められます。特に、初めて感染した時には症状が改善してからも3ヶ月以内は高い確率でウイルスを排出しているという報告もありますので、特に注意が必要です。コンドームが感染予防に有効ではあるんですが、肛門やお尻、太ももといった所にも出てくることがあるので完全に防止することはできません。

予防するワクチンについては現段階では残念ながら実用化が厳しいと言われています。ヘルペスウイルスは家庭内の日常生活で感染する事は殆どありませんので、過度に不安になる必要はありませんが症状が出ている時はタオルを共有するのを避けたり、患部を触った後はすぐに手洗いをするなどの感染防御が必要です。

まとめ

ということで、今回は性器ヘルペスについてお話しました。

性行為による感染症予防の基本はコンドーム着用です。ウイルスに感染した人は唾液や病変部を他人に接触させないことで感染リスクを下げていくようにしたいですね。


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この記事を書いた人

看護学校を卒業後、オペ室、ICU、療養病棟を経て産婦人科へ
産科で分娩介助を経験し、受精するところから携わってみたくなり体外受精専門の施設へ

現在は一般婦人科から不妊治療、美容まであるレディースクリニックに勤務

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